心療内科や精神科などの治療と呼ばれる行為はほぼすべて、

 

「薬物療法」

 

と呼ばれるものが基本となります。

 

「薬物療法」というのはいわゆる向精神薬を服用し、それによって改善を図ろうとするものです。

 

パニック障害で使われる薬は大きく分けて5つの分類があり、それぞれに効果や用途が違うので医師はクライアントの状態、症状などを確認しながら薬の種類、量、期間などを決めていくんですね。

 

とくに現在日本では多くの薬が使われており、いろいろな種類があります。

 

そして薬の分類などによって効果や効用が変わってきます。

 

どのような分類や種類があり効用、効果があるのか?一生にみていきましょう。

 

向精神薬の分類や名称、効能など

向精神薬は、基本的に不安や怖さといった感情を抑えるもの、うつ傾向に対応するもの、パニック発作そのものに対応するものなど、多種にわたります。

 

パニック障害に用いる向精神薬にはどのようなものがあるのか、あげていきましょう。

 

◆SSRI◆

「セロトニン」と呼ばれる脳内神経伝達物質があります。これは人間の癒しやリラックスなどに関係している脳内神経伝達物質と言われています。

 

パニック障害は常に不安や怖さにさいなまされ、癒しを感じたりリラックスを体感するということが少なくなる、苦手になることがほとんどです。

 

そのような状態を改善させるため、癒しやリラックス効果を期待できる「セロトニン」の総量を増やすための薬と定義されています。

 

パニック障害に用いる向精神薬としては主流となっており、現在は第一認薬としてパニック障害に深く関わる位置にある向精神薬なんですね。

 

SSRIの種類や効能などは下記となります。

 

SSRIの種類

■パキシル

■ジェイゾロフト

■ルボックス

■デプロメール

 

SSRIの効能

パニック発作、予期不安、広場恐怖、うつに効果があるとされている。比較的副作用が少ないとも言われているが個人差がある。強迫性障害や過食症などにも使用されている。

 

◆三環系抗うつ薬◆

最初に登場した抗うつ薬であり、SSRIが開発される前はパニック障害における薬物療法の主軸でした。

 

パニック発作を抑える作用があり、予期不安や広場恐怖の軽減にも役立つとされていました。

 

ですが、デメリットとして副作用が強く出やすく、体調を崩してしまうのでいまではほとんど使われることは無くなりました。

 

三環系抗うつ薬の種類

■トフラニール

■アナフラニール

 

三環系抗うつ薬の効能

SSRIと同じくパニック発作、予期不安、広場恐怖、うつに効果があるとされている。副作用が強く、過量の服薬により命の危険がともなう場合もあると言われています。

 

◆ベンゾジアゼピン系抗不安薬◆

SSRIと併用されることが多い向精神薬であり、神経の興奮や不安などを鎮める「ギャバ」という神経伝達物質の働きを高める効果があると言われています。

 

よく頓服(応急的に服用すること)として利用されることが多いのですが、予期不安を鎮めるために用いられることが多々あります。

 

また依存性が高く眠気やだるさ、記憶障害などの副作用も出ると言われており、服用には注意をはらう必要があります。

 

ベンゾジアゼピン系抗不安薬の種類

■リーゼ

■コンスタン

■ワイパックス

■ソラナックス

■レキソタン

■セレナール

■セルシン

■ホリゾン

■メイラックス

 

ベンゾジアゼピン系抗不安薬の効能

不安感や緊張感、恐怖感などを軽減するのに効果があるとされている。依存性が高く眠気やだるさなどの副作用があるので、服用後の車などの運転には注意が必要です。

 

◆SNRI◆

SNRIは第四世代の抗うつ薬と言われており、1999年認可された向精神薬です。

 

従来のSSRIがセロトニンを対象にしていたものにたいし、このSNRIは「セロトニン」と「ノルアドレナリン」という2つの脳内神経伝達物質に作用すると言われています。

 

意欲の低下や無感動の状態に有効とされていますが、高血圧の発作を引き起こすとも言われており、服用には注意をはらう必要があります。

 

SNRIの種類

■トレドミン

■サインバルタ

 

SNRIの効能

意欲の低下、無気力や無感動、うつに効果があるとされている。パーキンソン病の薬と一緒に服用すると高血圧の発作がでる恐れがあると言われている。

 

◆β遮断薬◆

交感神経の働きを末端で遮断する作用があると言われており、不整脈や狭心症の薬物療法にも使われているものです。

 

動悸や脈が速くなる、めまいや震えといったパニック発作の軽減に効果があると言われています。

 

ただし、あくまでパニック発作の症状を和らげることに特化しており、パニック発作自体を抑える効果はないと言われています。

 

β遮断薬の種類

■ミケラン

■インデラル

 

β遮断薬の効能

パニック発作の症状を和らげるという特徴があるので、応急処置としての発作への対処に使われるようです。副作用には不眠やだるさ、吐き気などがみられます。

 

ここまでパニック障害、パニック発作に医師が用いる薬物についてお話をしてきました。

 

私三木は基本、薬物療法をおすすめしてはおりません。パニック障害の改善を目指していくとき、どこかの段階で必ず減薬、断薬をしていく必要があり、そこにはほぼ必ず副作用や離脱症状がついてくるからです。

 

副作用や離脱症状が強く出てしまうので結局は薬物療法から抜け出せないといった事例もあり、最終的には脳機能が正常に働かない、機能しなくなるといった薬害の問題もあります。

 

できるだけ薬ではなくセルフコントロールを覚えパニック発作に対処していく。カウンセリングなどを受けて脳に負担をかけることなく改善を目指していく。

 

できるだけ薬の服用を考えない治療をしていくことが重要でもあると言えるでしょう。